機械に奪われる仕事のお話

2017/ 12/ 09
                 
働き方改革って言いますが、仕事が減ったところで別の仕事が押し付けられるだけなんですよね。
リーマンやめるのもやめるでかなりリスキーですし、本当に世知辛い。
この話ってさかのぼると産業革命らへんの話からたどれていて、
今まで階級間闘争として取り上げられていた側面があるけども、
「新しい仕事を生み出せるかどうか」ってひらめきの部分が今後は効いてくる気がしている。

日本でなんでラッダイトが起きないんだろう、ってのも合わせて考えていて、
もともと国民性の問題なのかな、とは思っていたけどよく考えると仕組み側の問題かなっとも思っています。

というわけで、今日も取り留めもなく話を考えてみます。


ここ十年ほど工数削減の煽りを大きく受けているのが、事務職なんですよね。
パソコンの導入とシステムの構築でかなり割を食ってるわけですよ。
他の業種ももちろん影響を受けてるし、工場作業とかも工員要らなくなってるけど
僕が見ていて雇用にダメージ食ってるのがそこかな、って考えています。

もともとワープロとしての運用だけ想定されていましたが、今事務屋さんがやる仕事のほとんどを
Officeでできるわけで、そうすると事務員さんは要らなくなるわけですね。
専門性が下がってくると合理的な選択として、事務員さんが非正規雇用ばかり採るようになるわけで、
その数も前の半分くらいで賄えることになるわけです。

結果として、その分コストが浮いたわけですが、そのコストをどこに向かせたか、って話が本当のキモかな。
日本企業は浮いたコストを価格競争と過剰なサービスに回しすぎたのではないか、と考えています。
要するに出た利益が誰のところにも還元されていないわけですね。
価格に転嫁されるのは確かに良いことなんですが、長期的に見るとこれもコピー品に負けるので、
開発費に本来ガンガン回すべきじゃなかったのかなーって私は思っています。

あと過剰なサービスを提供してることで、消費者がいろいろなことを当たり前に考えすぎて、
日本で商売をすることがリスクになってきていますね。国内市場のダメな客を育てすぎた感があります。


まとめると、IT化で出た利益が社員に還元されず、新しい方向にも向かず、ただ雇用が減ってるだけに見えています。
ちょいちょい触れてるけど、社内SEが間接費扱いされることが多い背景もこの辺の事情がありそうです。

社内SEの雇用について、雇う側の意識と、給料が安い原因の話- だめめんと
この辺で触れてる話も近い部分があるのかな?


あと雇用が減ってる話もちょっとそれだけだと話が浅くて、
日本企業って正社員はもちろん、非正規雇用であっても雇い止めを極力避けるように見えていて、
その結果どうでもいい仕事をするどうでもいい人が量産されているように見えていますね。

どうでもいい仕事の中にはいわゆるサービスと呼ばれる付加価値の部分が結構な割合で存在していて、
どうでもいい挨拶状出すとかどうでもいい電話に長時間時間をかけたりとか
そういうところでの雇用がいまだに大量にあるよなーって思っています。

まあ冒頭に述べた打ちこわし運動みたいなのが起こりづらくなる、という意味ではよいことな一面もあるのかもしれませんが。

反面コールセンターとかだと音声対応がだいぶ実装されてきていますよね。
客番がなかったりするとオペレーターにすらつながらない奴。
あれの真に良いところは、「特別対応」を求める客があきらめてくれることなんですよね。
人件費落とせるのも当然いいところですけどね。

実際こうやって「サービス」のせいで生産性が落ちまくってるんだよなーってのを最近ずっと考えていて、
とはいえ自分もこうやって語ってるけど享受者のほうだし、ほんと難しいよなーって思っています。


多分しばらくの間はこうやって効率化しても人が減らず、
結果今の世の中に対応できずに人不足が起こりまくるのが続くのかな、って思っています。

これが解消されるのはガチ不景気になったらでしょうし、現状も十分幸せなのかもしれませんけどね。
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コメント

        

まず、機械を壊せばそのツケは労働者に回ってくる事を理解しているからやらないだけだと思います。
その負担は会社がする訳ですから、当然従業員にも返ってくる。

浮いたお金は、今の時代だとプールじゃないでしょうか。あとは、新規店舗の出店。設備投資。(人に対しては不明)
業務改革をして効率を上げ、そこで出た利益をお客様に還元すると言うのは割と前の話かなと。

やる気云々と言いますが、元より日本人は時間にルーズでロクに仕事をしない民族である事をお忘れなく。そこから鑑みるに、対価を支払われなければ昔に戻るのは必然かと。
>もんなしさん
僕の見えてるところだと低価格競争を今まさにやってる話が多いので、業態とかにもよるかも。
価格破壊!はなくなったんだけど、(ムダなサービス含めて)もろもろコストが上がってきてる分、価格を上げないためにつぎ込まれてる気はします。

阿佐田哲也とか安吾あたりの戦後の話読むとよくわかる、日本人は結構クズ