料理とエンジニアリングの共通点

2021/ 06/ 05
                 
2021-05-23_18-13-32.jpg

 割と出尽くしている話ではあるんですが、私なりに思うところがあったので記事にしてみます。

 私の妻は料理が得意です。もっと言うと調理師持ちの元プロ料理人です。私はそこに甘んじて家で料理をすることはほぼほぼありません。そもそも私が下手に台所に立った場合、食材のローテーションなどが狂い妻の仕事はむしろ増えます。「お前は黙ってエンジニアリングで金稼げ」が妻の言い分です。とはいえ妻が倒れた時の選択肢が毎回毎回丸亀製麺なのも妻の希望もあるとはいえ味気ないなと思ったのもあり、少しはできるようにしたいなーとぼんやり考えているところです。稼げといわれても結局(給料今回は結構上がったとはいえ)たかが知れてますし、その辺の危機感も強いわけで。できないって喚いていても何も進まないので、とりあえず簡単なものからと考え記事に張った写真であるところの肉そぼろを常備菜で作ってみたんです。その時に料理とエンジニアリングとの関連性の話に気が付きました。
 具体的に言うと、このそぼろは味の素のレシピを見ながら作ったのですが、その手順通りやってたときに妻からのツッコミが結構入りましてですね。「これをやりながらこれをやった方が早いのに」「この工程は要らないと思う」などなどですね。これ言われてて(若干イラっとしながら)気が付いたことがあって、これって妻がプログラミングして遊んでるときに私が投げかけて逆ギレキレられた言葉と質が同じで、向きが逆方向なだけかなーと思った次第です。

 もともと、「エンジニアに料理を教える」ってアプローチはそこそこあるわけで、ぱっと思いつく限りこの辺の話が該当かなと思います。

 こちらの本は「料理するときにどう化学反応しているか」みたいな話を書いてくれてますね。ちなみに妻にこれをプレゼントしたのですが、読んだ結果「これはアメリカの気候と設備を前提にした書籍なので、日本人でこれを本棚に飾ってドヤ顔してるやつは料理も仕事もできないフェイク野郎」と言ってます。そこまでぼろくそに言わなくてもいいんじゃないかと思わなくもないのですが、妻は料理に関しては人格が変わるので仕方ないですね。


 こちらは「適量」とか意味が分からないよ的な人を狙った本ですね。これもこれで面白いです。料理をフローチャートにしてみたり、実験手順と同じアプローチで書いてみたり。
双方ともアプローチは興味深いし勉強になるのですが、私が今日したい話はちょっと違います。

 まず「料理が上手な人」の定義って「おいしい」とか「食材を無駄にしない」とかいろいろあるとは思うのですが、圧倒的に見てわかるのは「要領の良さ」であり、「終わったときにどれだけ片付いているのか」だと思うんですよね。今回、妻に指摘を受けたのはほぼ要領の部分でした。要するに「これがこういう状態のときには目を離していいから、今のうちにここをこうしておく」とか「火がここまで通ってればかき混ぜ方はこのくらいでよくて」とか、はたまた「味がしみこみやすいタイミングは化学的にこうだから」とかそういう話ですね。
 それこそフローチャートに落とせる話ももちろんあるのですが、結構行間を読むような話が多いなーというのと、ちょっとしたところで差がつくなというのが個人的な感想でした。そして、言われたところをやるだけだと最低限しかできないというのが思うところでした。料理の本には終わった後飛んだ油を片づける話は乗ってないわけですし、常備菜を作ったあと粗熱をちゃんととらないと冷蔵庫が壊れるという話も乗っておりません。当然調べたらネットには書いてありますが、調理のレシピ自体にはそこまで親切に書かれていないことが多いです。また、今回長期保存用として作った都合上、レシピをN倍して作ったのですが、規模が大きくなると想定がいろいろ漏れることがあり、今回でいうと例えば肉から油が大量に出ました。

 ここまでなぞってみると、エンジニアリングで発生する話に実に近いなーと思ったのです。
・仕様通り作るのは大事ですが、仕様の行間(なぜこうするのか)が読めないと結局いいものが作れない
・仕事の段取りの話は誰も教えてくれない。言われた通りにするだけでは時間ばかりかかり評価されない
・片付けが大事なのにそこは自分で気が付かないとできるようにならない
・規模を大きくするともろもろ想定外が出る

 冷静に考えたところ、この辺すべてが経験が足りないエンジニアが現場に入って起きる話そのままだなーと思いました。現場レベルで作業をしていただく方に求めるものも分解すると「要領の良さ」になってくるなーと思いました。だから何って話でもないのですが、とりあえずエディタ眺めながらイライラしてる妻にはもう少し優しくしようと思いました。
このエントリーをはてなブックマークに追加
        
        

コメント